ANAGAMA穴窯
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穴窯の灰被り/獅子像の焼成/やまざ器
2023/04/18穴窯の灰被りのお話です。 焼成したのは、獅子像で・・・過去に何度も作成している作品ですが・・・懲りずに続けています。 今回は、穴窯の薪を投入する燃焼室の周りに作品を置く「灰被り」について書いてみます。 穴窯の魅力の一つは・・・間違いなく「灰被り」の作品作りです。 穴窯の本焼き(赤松の薪で温度を上げていく焼成)は、2日間から4日間ほどになるので、薪の炎が飛ばす灰が作品に降り掛かります。 ... -
穴窯で志野を焼く/はふり志野/やまざ器
2023/04/08先日窯出しした作品のご紹介です(滋賀県信楽町牧はふり窯)。 窯の中には、志野茶碗と焼き締め作品を混合して窯詰めしているのですが、今回のご紹介は、志野茶碗に絞ります。 窯の奥と煙道に志野を詰めました。 穴窯の壁や天井を回り込んだ薪の灰が・・・ちょうどいい具合に茶碗に被り、独特な風情の「はふり志野」が焼き上がります。 84個の志野を詰めましたが、一部に茶碗同士のくっつきや、窯出し時の高台の割れ... -
穴窯の窯詰め完了/信楽はふり窯/やまざ器
2023/03/28穴窯の窯詰めのお話です。 窯は、滋賀県信楽町はふり窯(木戸貞昭氏所有)です。 今回の窯は、窯の奥側から煙道にかけて「はふり志野」を80点ほど配置してあります。 中央から火の周りにかけては、信楽の土を使った焼き締め作品を大小やはり80点ほどの配置です。 窯の大きさとしては小型ですので、少ない薪数で、必要な作品を効率よく焼くような考え方ですね。 火前に火焔型土器を置き、両サイドに獅子像をペアで配... -
穴窯の窯詰め&焼成/木戸貞昭氏の灰塚窯/やまざ器
2023/03/23先日穴窯の窯詰め&焼成が終わったので、その様子をご紹介いたします。 窯詰めの作業は、滋賀県信楽町にある木戸貞昭氏の灰塚窯をお借りして行ったもので・・・全てやまざ器の作品や商品となっています。 窯の煙突よりの奥側(煙道を含む)に志野茶碗を詰め、窯中央から手前に焼き締めの作品を配置してあります。 写真は、窯の中央側面部に配置した焼き締めのぐい呑みです。 穴窯の窯詰め方法は、一般的な灯油窯、... -
穴窯焼成の楽しみ/自然釉について/やまざ器
2023/03/10今回は、穴窯焼成の楽しみである「自然釉について」書いてみたいと思います。 穴窯は滋賀県信楽町の「兎の窯」です。 写真は、先日穴窯で焼いた火焔型土器のアップ写真です。 よく見ると土器の窪み部分に、緑色したビードロと呼ばれる自然釉が付着しているのがわかります。 ビードロというのは元々はポルトガル語の「ガラス」からきていて、文字通りガラスのような色合いになるので、そう呼ばれています。 ... -
穴窯作品作り/獅子くんをペアで作る
2023/03/02穴窯用の作品作りのお話です。 2023年3月の中頃、滋賀県信楽でまた穴窯を焚く予定なので、その作品作りを進めています。 穴窯は、薪をくべる焚き口(燃焼室)の周りに大物作品や中物作品を並べるのですが、今回の獅子くんのペアも、薪の炎に一番近い場所に並べる予定です。 薪の灰を被り独特の焼き上がりを期待しています。 獅子くん(獅子像)は、過去に何度か作っているのですが、今回獅子をペアで作るのは初めて... -
穴窯作品展示販売中/やまざ器2Fギャラリー
2023/01/122022年末に焼成した穴窯作品が完成しました。 現在さいたま市緑区やまざ器内2Fのギャラリーにて展示販売中です。 滋賀県信楽の穴窯(兎の窯)で、薪を使い4日半ほど連続して焚き上げた作品です。 全て釉薬を使わずに自然釉(薪の灰が溶ける温度で焼成することにより発生する釉)の作品(焼き締め作品)です。 大物作品(土器や壺、花入れなど)のほか、抹茶碗、酒器、大皿小皿、日常使いできるカップなど多数展示... -
穴窯の窯詰め完了/信楽兎の窯/2022年末
2023/01/02明けましておめでとうございます。2023年も宜しくお願いいたします。 さて初グログのネタは、去年の年末に滋賀県信楽で行った穴窯の窯詰めの様子です。 穴窯とは、断熱レンガで組み上げたドーム型の窯を使い、主に赤松の薪で焚き上げる窯のことです。 1度に焼ける作品の量は、粘土にして250kg分相当の量なので、そこそこの量の作品が焼けますね。 窯の奥の方は、棚組みをして茶碗やカップ、皿などの... -
木戸貞昭氏の穴窯/窯焚き&窯出し/やまざ器
2022/10/27先日、滋賀県信楽の木戸貞昭氏(志野や焼き締めの第一人者)の穴窯で、窯炊きと窯出しを行なってきました。 氏は、非常に優れた多くの作品(はふり志野)を焼き上げていますので、その現場に同行して勉強させていただくことが目的です。 木戸貞昭氏は、研究心が非常に旺盛であることに加え、たいへんオープンな性格なので、こちらの聞きたいことに的確に答えてくれますので、なんとも有難いお話です。 たいへんに感謝のひと... -
穴窯窯出し完了/信楽兎の窯/獅子像
2022/05/31昨日、信楽兎の窯(大窯)の窯出しを行い、なんとか獅子像の持ち帰りができました。 とりあえず、玄関ギャラリーに置いてあります。 写真はサイドビューですが、自然釉がよくかかり、釉のつかない部分には焦げ目がついて、いい感じに焼きあがった気がします。 この獅子像は、穴窯焚き口の先に設置していました。 従って薪の熾(おき)に埋もれる可能性があったので、足場を高めてセットしたのが良かったです。 顔、... -
信楽穴窯焼成/薪を焚き続ける(兎の窯)
2022/05/18穴窯焼成の様子をご紹介いたします。 穴窯は薪を焚き続けて焼成しますが、焼成の期間が長い(通常4日から6日程度)ので、窯番のシフトを作り交代で焚き続けます。 兎の窯では8時間交代のシフトで運用しています。 燃やす薪については、地域により多少の違いはありますが、前半の窯の温度を上げていく過程では、雑木などのコスト的に優位な薪を使います。 地域の特性により仕入れが楽な薪材料があればそれらを使う... -
信楽穴窯(兎の窯)焼成完了
2022/05/10滋賀県信楽の出張から帰りました。 今回、大きい方の穴窯と昨年末作った小さい穴窯2機を同時に焼成しました。 作品は、関東を主体にした陶芸教室関連のお客様作品と、我々スタッフの作品で、2窯分なので結構な数になります。 現在小さい方の窯の窯出しが終わり、大きい方の窯は冷却中ですが・・・窯の扉を少し開けて(写真)、中の様子を確認しました。 先日ブログにアップした獅子像もうまく焼けていそうなのでちょっと... -
穴窯焼成する花入(花瓶)/タタラ作りと鎬(しのぎ)
2022/04/20穴窯で焼成しようと花入(花瓶)を作ってみました。 穴窯は、何日も連続で時間をかけて赤松の薪で焼成します。 炎とともに薪の灰が作品に付着し、独特の自然釉として作品作りを楽しめるのが魅力ですね。 自然釉の濃淡が出るように、タタラで作ったボディに鎬を入れて変化をつけました。 以下作り方です。ご参考に。 タタラを事前に作っておいて、半乾燥の状態にしておきます。 今回は、板厚10mmで作りました。 ... -
穴窯用の作品作り/獅子像の成形完了
2022/04/17穴窯に入れるつもりで取り組んできた「獅子像」の粘土成形が完了しました。 まあ完了と言っても・・・眺めてると自然と変更を入れてしまうので・・・大枠できました!という感じです。 信楽(兎の窯)の現地搬入前に素焼きを追えなくてはならないので・・・乾燥時間を考えるとギリギリだと思います。 成形当初は、長次郎の本や資料の写真を見ながら作業を進めてきましたが、後半になると独自色というか、自分の好みが... -
穴窯用の作品作り/獅子像成形中
2022/04/13今年も穴窯焼成の季節になってきました。 2022年4月末より窯詰め(信楽:兎の窯)になるので・・・慌てて作品を作り始めたところです。 去年は、土偶をはじめ籠花入や花瓶などを焼成しましたが、今年は長次郎を模した「獅子像」を作ることにしました。 以前、楽焼でやはり獅子像を作りましたが・・・今回少し大きめに作り、穴窯で焼いてみようと思い立ちました。 普段、なかなか自分の作品作りはできないのですが・・・やは... -
穴窯作りは楽しい/ウエシマセラミック/やまざ器
2021/11/10前回に引き続き、滋賀県信楽町柞原のウエシマセラミック内に穴窯を作るお話です。 近所の竹藪から切ってきた竹を縦に割って組み合わせ、レンガを支える骨格にするんですよ。 この後、横にも竹を張り巡らせて針金で固定し、頑丈な骨格の上にレンガを積んでいきます。 楽しそうに作業しているのは普段は自分で焼き物を作っている作家さんです(青梅の遊和、館山の福美よう)。 今回の築窯に合わせて信楽に集合しました... -
信楽に穴窯を作る/ウエシマセラミック/やまざ器
2021/11/07穴窯を作るお話です。 場所は、滋賀県信楽町柞原のウエシマセラミック内です。 2021年春に大きい方の穴窯の初焼成が無事に終わり・・・今回少し小さめの穴窯を作り始めました。 小さいと言っても、鉄骨を組んで屋根を作り、基礎を敷いてレンガを積み上げていきますので、相当な労力を必要とします。 作業に関わっているのは6名で、ウエシマさん、さいたま市のやまざ器、青梅の遊和、館山の福美ようのメンバーと信楽現地ス... -
ウエシマセラミック工房穴窯/籠花入を観察する/さいたま市
2021/05/15先日信楽のウエシマセラミック工房穴窯で焼いた籠花入をよ〜く観察してみました。 表面の櫛目の凸凹に引っかかるように自然釉がかかり、籠の網の部分を通過した炎が反対側の籠部分にも釉を付着させ結構いい感じです。 不思議なもので・・・釉薬を掛けない焼き締めでも、十分な自然釉がかかって焼けるのですね。 この辺が穴窯の魅力かもしれません。 以下、少し細かな説明になりますが・・・ご興味のある方はご確認く... -
ウエシマセラミック工房穴窯/初窯の窯出し完了/やまざ器
2021/05/04シンリュウ信楽支店に隣接するウエシマセラミック工房穴窯の焼成が完了し、窯出しを行いました。 5日間にわたる焼成後、窯の冷却を経て・・・いよいよ窯出しです。 窯の焚き口のブロックを壊して中を確認します。 ライトを当てて確認できる範囲の作品を眺めましたが、どの作品も自然釉がびっしりと張り付き・・・すごくいい感じです。 穴窯は、この瞬間が一番楽しみです。 その後、やまざ器からエントリーしている土偶や籠... -
ウエシマセラミック工房穴窯/窯詰めと焼成開始/やまざ器
2021/04/27信楽にあるウエシマセラミック工房の穴窯の窯詰めと焼成を行っています。 今回が初窯で作品の窯詰めに3日間、焼成に5日間(現在も焼成継続中)を要する計画です。 穴窯は、電気窯や灯油、ガス窯などと違い、薪(赤松)を燃やすことによる灰が作品に降りかかり、高温下でその灰が溶け、自然釉として作品を独特の雰囲気で焼き上げるところが最大の魅力です。 今回の窯は、ドーム型の本体の後部に独立した志野焼用の小部屋も併...