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【穴窯で四角い茶碗を焼く】長次郎ムキ栗風

2019/05/29
穴窯のムキ栗

穴窯で四角い茶碗を焼いてみました。楽焼や茶陶にご興味のある方ならご存知の方も多いと思われますが、「長次郎のムキ栗」をイメージして作りました。「長次郎のムキ栗」は本来「黒楽」と言われる黒い茶碗で、その風貌も特異な「四角い茶碗」です。その見込みは深くえぐられていて、四角から丸くすぼまり・・・あたかもブラックホール?を思わせるような逸品です。作られたのは450年ほど前の安土桃山時代です。

 

当方は、以前より長次郎やムキ栗に興味があり、どうやったらあの形が作れるのか? どういう精神性なのか? 素朴な好奇心を持っていました。 ですので作るのなら同じ「黒楽」でと思っていましたが・・・「コピー」や「写し」を作るのではなく、あの特異な形を作り出す過程や想像力を駆使するのを楽しむことが目的なので、「穴窯の灰かぶり」でもいいかな?と思い直し、信楽の土2種類を使って準備を進めていました。

 

焼成結果は、写真の通りでなんとか2碗とも無事に焼き上がりましたが、

「ムキ栗」の「黒色の宇宙感やブラックホール」とはかけ離れた・・・「明るい仕上がり」の四角い茶碗になってしまいましたね(笑)。

左側が、一般的な「古陶」と言われる「古信楽土(荒目)」で、右は「石ハゼ」が出るように珪長石粒や多少の不純物が含まれていると推測している土を使いました。

焼成温度が1300℃に達しているので、良く焼き締まっているのですが・・・

どうも楽焼のホンワカとした柔らかいイメージや感触ではなく、キンキンな焼締陶になってしまいましたね。

やはり「ムキ栗」は「黒楽」でないと気分が盛り上がらないようです。

 

まあ、そうは言っても粘土成形のポイントは掴めた気もするので、また挑戦してみたいですね。

正方形の形から、丸い底を押し出していく感じは独自の感覚があって楽しいものです。

ではでは ありがとうございました。