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ウエシマセラミック工房穴窯/籠花入を観察する/さいたま市

2021/05/15
穴窯籠花入

先日信楽のウエシマセラミック工房穴窯で焼いた籠花入をよ〜く観察してみました。 表面の櫛目の凸凹に引っかかるように自然釉がかかり、籠の網の部分を通過した炎が反対側の籠部分にも釉を付着させ結構いい感じです。 不思議なもので・・・釉薬を掛けない焼き締めでも、十分な自然釉がかかって焼けるのですね。 この辺が穴窯の魅力かもしれません。

 

以下、少し細かな説明になりますが・・・ご興味のある方はご確認ください。

穴窯は、赤松の薪を燃料として燃やし、その際発生する灰が高温で溶けることにより自然釉となり、そのかかり具合が見所の一つになります。 穴窯の中は、薪の炎が酸素を取り込んで燃焼する純粋な物理現象に基づいた部分が主流になります。 蝋燭の炎と同じで、中心部は温度が低く、炎の先の部分の温度が高いのです。 ですから、窯の上部ほど温度が高く、炎が走る天井や壁ぞい部分に釉が良く着く傾向になります。 ただ実際の窯の中の炎の状態は、薪をくべる焚き口の周りから、オキ(燃えかす)の溜まる周辺部、設置した棚板の段数や作品の設置高さや作品の周りに障害物がどれだけあるのか?などに影響されますので・・・要因が複雑に絡み合って焼成が完了します。

 

穴窯焼成の温度管理は、事前に設置した熱電対とゼーゲルコーンで行います。 前者は薪をくべるタイミングを知るときに使い、窯を停める際の絶対的な熱量(薪のエネルギー量)はゼーゲルコーンで把握します。 熱電対の温度は、非常に敏感に反応しますが・・・直接作品の温度を測っているわけではないので目安です。 ゼーゲルはSK7〜10程度を使い、1230℃〜1300℃の判断ができます。 今回は、熱電対温度は、1230℃前後で推移しゼーゲルは10番が倒れていた焼成でした。