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穴窯の窯焚き完了/窯の内部の様子/やまざ器

2023/12/31
はふり窯12月

2023年の年末、滋賀県信楽にて穴窯(はふり窯)を焚きました。 写真は、窯の内部温度が1260℃を超え、焼成の最終段階での窯内部の様子です。 穴窯のご紹介を含め・・・写真の様子を分かりやすく説明していきたいと思います。

 

穴窯の燃料は、赤松の薪を使います。 地域によっては、手に入りやすい木材や雑木などの薪を使う場合もありますが、赤松は、内部に油(松ヤニ)を含んでいますので、よく燃え、炎の足が長いので、赤松を使う場合が多いです。

 

写真下部の宝石のようにキラキラ光っているのが、赤松の薪の燃えカス(熾)です。 この熾が、焼成の後半には、窯の内部を埋め尽くし・・・窯の内部を高温に保つエネルギー源になります。 またこの熾が、作品に接触することで、穴窯特有の作品の景色を作ることができます。

 

写真中央の土器は、この熾で埋もれた状態で焼成を終わらせます。 熾の接触で、作品の土の成分と反応し、窯変と言われる独特の色合いの焼き肌になるからです。 また焦げと言われる景色も熾に埋もれることで発生します。

 

また窯の上下左右部分は、赤松の灰が炎に運ばれて舞いますので、灰が作品に付着し、高温で溶けることにより自然釉として(灰被り作品)仕上がります。

 

このように、窯のどこに作品を配置するかで、仕上がり具合に変化が生じますので、作品の窯詰めは、非常に大切な部分になります。 想像力を駆使した窯詰めは・・・穴窯の醍醐味ですね!

 

皆様、ご一緒に陶芸作品作りを楽しんでいきましょう!

2023年度は、おせわになりました。

ありがとうございました。