【名入れぐい呑み製作のご紹介】
さいたま市緑区で焼き物製作販売をしている【やまざ器】です。【やまざ器】では、お客様のご要望にお応えして焼き物を作りますので、名前を入れた(名入れ)茶碗や酒器の製作も承ります。 今回は、「名入れぐい呑み」を製作した時のお話をエピソードを入れてご紹介致します。
注文を下さったお客様は、ユニークな方でした・・・と言いますのも、「オーダーメイド」で器を作るとはいえ、大概はイメージとかおおよその大きさをメールで頂いてお作りすることが多いのですが、このお客様からは正真正銘の「図面」が届いたからです。 完成時の詳細な寸法が記載されていましたので、少々引いてしまいますね(笑)。
そもそも焼き物は、焼くことによって収縮しますし、変形もしますから、なかなか絵に描いたようなピッタリの寸法では仕上がらないからです。
さらには、高台に「名入れ」のご要望があり、名前の書体や星マークのイラストまで頂きました。
そして4個セットのぐい呑みをご希望とのことでした。
結局、このお客様からのご注文をお受けしたのですが・・・
4個がちゃんと焼きあがるまで、いつになく不安な作業であったのを思い出しました。
メールのやり取りを何回か経て、なるべく具体的なアプローチを説明しながら丁寧に進めて行きました。
ご参考までに、実行した主要な内容を書いてみます。
・ぐい呑み(酒器)なので酒が美味い備前土の焼締で作る
・楽窯で炭火焼成し自然釉も期待できる外観とする
・急熱、急冷、及び口縁部の変形防止を兼ねてシャモットを備前土に少量混ぜる
・収縮率15%を前提にした寸法で成形する
・高台の名入れとマークは浮き彫りにして、炭化処理を施す
幸いにして5個中4個が予定の寸法に収まり、無事に納品することができました。
シンプルな形状で独特な風合いのあるぐい呑みだったと思います。
高台部のお名前と流れ星のマークはインパクトがありましたね。
ではでは ありがとうございました。