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【緋襷のワインカップ_削り編】

2019/04/28
緋襷のワインカップ削り編

さいたま市で陶芸をしてます【やまざ器】です。先日「緋襷のワインカップ製作中】のタイトルで粘土成形の様子を投稿しましたが、今回はその続編の「削り編」になります。

「削り編」と言っても、ロクロ挽きで作っているので、削りが入るのは高台周りだけになりますが・・・

作る上での「思い」などを書いてみたいと思います。

 

陶器製のワインカップを備前の土を使い、「緋襷」の模様を施して焼き上げることになりますが、

焼き物である陶器の特性(熱の伝導速度が極めて遅い)を生かした形状で、持ちやすく、簡単に割れない強度を持ったワインカップを狙っています。

これは、ガラス製のワイングラスを相当数使ってきましたが、決して持ちやすい形状ではなく、

最後は、洗っているときに本体や足の部分が割れてしまって終わってしまう場合が多かったからです。

 

写真は、ほぼ削りが終わったところですが、以下の観点が作者の「思い」の部分ですね。

・陶器製のワインカップは、あまり背の高くない形状が好ましい

・手を添えたときに適度な凸凹や変形があって手によく馴染む

・高台は広めで安定性がある(手がぶつかっても倒れない)

・カップの重量バランスがよく軽く感じる

・口縁部は広めで若干内側に向いたワインの香りを味わえる形

などです。

 

ワイングラスは、高級品になるほどガラスの質を上げて本体の厚さが薄くなる傾向が有りそうですが、

陶器製ですと、あまり繊細な方向ではなく、ある程度ゆったりとワインを楽しみたいイメージです。

ですのでロクロ挽きである程度薄く作りますが、全体の重心位置をイメージして高台周りを削ってみました。

実際の重量よりは取り回しは軽く感じる気がしますね。

このあと、完全乾燥後→素焼き→電気窯で緋襷焼成 となります

 

陶器製のワインカップは、陶芸教室でも作れる内容なので、さいたま市近隣のお客様は「ご予約/お問い合わせ」よりお願いいたします。

また「手作りの緋襷ワインカップ」をご購入希望のお客様も、同様にご連絡をお願いいたします。