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備前の器とビールの泡立ち/埼玉陶芸
2019/08/28
やはり備前の器に注いだビールは、泡立ちが良いので、ひときわビールが美味しく感じます。泡のキメが細かくて、実に美しい泡の盛り上がりを演出してくれるのです。ビールの味は、やはり泡が握っていて、細かな泡が綺麗にできると・・・その1杯は成功だと思いますね。
当方はビールの専門家ではないのですが、焼き物を扱う者として考察すると・・・備前の器とビールの相性は抜群と言うしかありません。以前のブログに何度か記事を書いていますが、やはり備前焼の焼き肌と陶器そのものが持つ物理的な特性が良い相性の理由だと思います。
少しマニアックな内容になりますが・・・備前焼のザラついた焼き肌が細かな泡を飲み口まで盛り上げ、多孔質な構造からくる吸水性が、その気化熱により温度上昇を抑えて、ビールの美味しい状態を保持するのだと推測します。
一方で、器ではなくビールの銘柄によっても、泡の質や泡立ちが違ってきますね。ビールの銘柄によっては、大粒の荒い泡しかできないビールもあります。泡の粒が大きいビールは、味わいも大味になってしまう気がします。
写真の器は、以前に穴窯で焼いた備前土の湯呑ですが・・・夏場はもっぱらビール用のフリーカップとして使う場合が多くなってしまいます。
グラスと違ってビールの色は確認できませんが、その代わりに抜群の泡立ちと手触りの良い感触、優秀な保温力を持ってきてくれますので、お試しくださいませ。