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陶芸女子の花入作り/しのぎを入れる

2022/03/13
花入にしのぎを入れる

少し大きな花入作りにチャレンジしている陶芸女子の成形3日目の様子です。 手ロクロに底板を敷いて、粘土紐を1段1段積み上げていき・・・やっと成形が完成した花入です。 写真は、最後の仕上げである「しのぎ」を入れている場面です。 やったねえ〜 個性あふれる花入の成形完了です。

 

陶芸で言う「しのぎ(鎬)」とは、ヘラなどの道具を使って粘土を彫り込み、模様をつけていく装飾技法のことです。 粘土の乾燥状態にもよりますが、粘土が半乾燥の状態ですと、ヘラを使ってスイスイ削るとこができて、実に楽しい作業になります。

 

写真では、花入の下側は粘土がかなり乾いていて、ヘラを持つのも両手で支えます。口元周りは、逆に粘土が柔らかいので、ヘラに張り付いて削りにくい状態でした。 花入の口元からヘラを入れて、花入の下まで一気に鎬(しのぎ)を入れます。 コツは、上から下まで思い切って一気に削ることです。 躊躇しながら削ると・・・しのぎのラインに勢いがなくなって、躍動感がなくなってしまいます。 

 

シンプルな形状の花入も、しのぎを入れるとイメージがガラッと変わって、生き生きとしてきますね。 お疲れ様でした。 さてさてどんな色に仕上げるのかな? 楽しみです。