風景を陶板に表現する/陶板の絵付け/さいたま市の陶芸・陶芸教室やまざ器
本日は、「陶板作り」のお話です。 陶板というのは、絵付けを施した焼き物の板のことです。焼き物というと、器や皿などを思い浮かべますが・・・絵画のような平面に、釉薬を使った絵付けを行って表現するレパートリーもあるのです。 その陶板作りについてご紹介いたします。
写真の陶板は、27cm四方で厚さが15mmの素焼きが完了した板です。
かなり前に使った設計図(写真上部のメモ)をもとに、サイズを大きくして焼成しようとしています。 題材は、山の風景になりますが・・・昔登った降雪時の八ヶ岳・赤岳が主題となる陶板を作ろうとしています。
焼き物の絵付けをする場合、「下絵付け」や「上絵付け」がありますが・・・今回ご紹介するのは、ゴスやベンガラ、絵の具による手法ではなく・・・釉薬を使った絵画表現を目指しています。 要するに通常の焼き物作りの延長線上で、陶板を作る手法になります。 一般的な焼き物と比べ、特徴的なのは・・・使う釉薬の種類が圧倒的に多いことですね。 絵画の絵の具のような感覚で・・・釉薬による表現をすることが醍醐味だと考えています。
ただ技術的に難しいのは・・・施釉時の色合いと、焼成終了時の色合いの印象が完全に異なるところです。 ですので、焼成回数を重ねた経験・フィードバックと直感的なヒラメキが作品の出来栄えを左右します。 その辺が繰り返し作っている理由かもしれません(笑)。
写真は、赤土をベースにした素焼き板に、鉛筆で下書きをした場面です。
風景の遠近感や、焼き上がった時の色合いを想像しながら・・・アウトラインを決めました。
これから、絵筆を使って釉薬を乗せていきます。 絵画と違って塗るというよりは・・・釉薬を積み上げていく感覚ですね。 非常に楽しいひと時です。
ではでは さいたま市の陶芸・陶芸教室「やまざ器」でした。