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釉の重ねがけを楽しむ/想像力

2019/09/06
釉の重ねがけを楽しむ

釉薬の発色は、単色で使っても施釉時の色と焼成後の色が全然違う場合が多いので、陶芸特有の楽しさを味わうことができます。 その釉薬を重ね合わせて施釉すると・・・それはそれは想像力を駆使しての作業になりますので、楽しさ爆発の瞬間かもしれません。

釉薬を重ねがけするときに、最初に掛けた釉を下釉、後から掛けた方を上釉などと言って区別しますが、釉が混色してしまうので、どちらが上でも下でも関係ないと思われるかもしれませんが・・・実際にはまるで違う焼成結果になってきます。

言葉で説明すると、釉薬が溶ける温度になると、下釉の色が上釉に浮き出てくる感じですね。焼成温度によって、その浮き出てきた下釉が、つぶつぶの模様になったり、流れた景色になる場合があります。

さらに釉を3色以上重ね合わせることも可能です。この場合は、施釉層が厚くなってヒビや釉剥がれが出てくるので、特に意識的にそれらの効果を狙わない場合は、重ね合わせる上の釉ほど薄めに掛けて行けば良いかもしれません。 油絵の具を塗るように筆で施釉すると、自在な色の取り合わせも可能になります。

 

写真の茶碗は楽窯で焼いた黒楽茶碗です。黒釉は、加茂川石粉で、その上に白釉をワンポイントで筆塗りしています。加茂川石は、厚く塗った部分は黒く発色し、薄い部分は茶色に発色するので、その変化に加えて白釉に浮き出た胡麻塩のような模様が楽しめます。 白釉が溶けて流れ始めたところで、窯から引き出して冷却してしまうので、そのままの景色が固定されます。少しコツは入りますが・・・楽しい焼成ですね。