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陶芸の素焼きについて考える/さいたま市の陶芸やまざ器

2019/12/15
陶芸の素焼きについて

陶芸の素焼きは、作業が一区切りできるターニングポイントになります。 粘土成形は形が自由に作れる反面、その後の乾燥に極めて気を使います。 粘土が乾燥する過程で大きく収縮するので・・・収縮量の差で、ひび割れの危険がついてまわるからです。 また乾燥時の粘土は、非常に脆い状態なので・・・ぶつけると・・・ポロっと欠けてしまいます。 そこで古人は、素焼きを考え出したのかもしれませんね。 

 

粘土を800℃前後で焼くと、水につけても形が崩れない組織上の変化があって焼き物の状態になります。 この状態は、1200℃前後で焼く本焼きに比べ、小さな穴のあいた多孔質の形態を保っているので、施釉をするときに釉薬の水分が素地に染み込んで、釉薬が乗り易い状態になっているところがミソですね。 

焼き物は、基本的に何度でも焼き直しが効きますが・・・焼成温度が高くなるほど、釉薬の乗りが悪くなるので・・・思うような焼き直しの結果が出ない場合も多くあります。 やはり基本は、素焼きした状態で施釉していくのが良いと思います。

ただし、例外もたくさんありまして・・・生乾きの粘土に化粧土をかける生掛けもありますし・・・素焼きなしで焼き締めにする場合もあります。

 

まあそうは言っても・・・やはり素焼きが完了すると・・・一息入れられる気がします。 粘土に比べ圧倒的に強度が上がるのがその理由ですね。 時間の仕切り直しできるので・・・素焼き品の数が知らず知らずのうちに増えてしまう場合もあります。

必ずメモを残して・・・粘土素材や重量、作ったときのコンセプトを残しておくようにしています。