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信楽の土と緋色/四角い茶碗を作る/さいたま市浦和で陶芸

2020/09/22
四角い茶碗を作る

以前、信楽の土を使って四角い茶碗を穴窯で焼いたことがありました。 本日は四角い茶碗にまつわるお話を進めます。 私自身の四角い茶碗の発端は・・・長次郎の「ムキ栗」です。 楽茶碗の中で唯一、四角い形で異彩を放っている茶碗です。 現物を何度か観ているのですが・・・独特な雰囲気で、見込みの中に吸い込まれそうな錯覚すら感じる作品でした。 茶碗の上半分は四角で、下半分は丸い・・・この特異な形状が、400年以上前の桃山時代に作られたことに興味を持ったのです。

 

そんな茶碗を自分でも作ってみたい願望に襲われ・・・最初は、楽窯で焼成するのを前提に何度か作りました。 その後、穴窯のシーズン(コロナ前は、秋と春でした)に入り、「信楽の白土で穴窯で焼いてみたいなあ〜」と思い始めました。

 

写真は、その時の茶碗です。 楽焼の焼成に比べ・・・まるっきり雰囲気の違う仕上がりになりました。 見込みの中にあたかもブラックホールが広がるような楽焼とは違い・・・あっけらかんとした明るい雰囲気です。 この時の焼成温度は、ゼーゲンコーンで1300℃を示していたので、順調に温度が上がっていました。 赤松の灰が掛かった部分の釉調と、掛からない部分の緋色のコントラストが印象的でした。

 

焼成が終わり・・・なるほどなるほどと緋色の色合いを確認しながら・・・やはり「ムキ栗」は楽焼で焼かないと雰囲気が出ないことを改めて確認しましたね(笑)。 やはり・・・漆黒の黒楽茶碗は恐るべしです!