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志野茶碗を作る/削り編/やまざ器
2022/11/10
先日、志野茶碗を作る機会がありましたので、その製作(削り)の様子をご紹介いたします。 志野は、白い釉薬を厚くたっぷりと掛け、器全体が重くなりがちなので、成形時の粘土素地は、ほぼほぼ限界まで薄く削って仕上げていきます。 写真は、削りの途中段階ですが、茶碗の下側の駄肉の付きやすい部分を主にガシガシ削り落とします。 茶碗全体の雰囲気が、不自然にならないよう確認しながら、時に大胆に・・・そして繊細に、イメージに合う全体のフォルムを作り出します。
茶碗作りは、誰がやっても作れるアプローチしやすい題材ですが・・・なかなか難しい要素を持っています。 毎回、なんで難しいのかな? っと考えてみますが、多分・・・作者の気持ちが直接茶碗の形になって現れるからではないでしょうか? コーヒーカップや皿作りですと、ここまで感情移入することはないのですが・・・手のひらで抱え込んで作る茶碗作りは、より一層自分そのものの表現みたいな気がしてきます。 ですので、サッと形が決まる場合もあるし、なかなか決まらない場合もあります。 まあその辺が茶碗作りの楽しいところですね。