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電動ロクロで作る酒器/破綻する寸前で止める穴窯作品

2022/11/23
ロクロの酒器作り

2022年末に信楽で穴窯を焚こうとしてまして、少しずつ作品を作り貯めています。 今回は、電動ロクロを使った酒器作りについて書いてみようと思います。 

 

電動ロクロで作った作品は、どうしても単調な形になりやすく、穴窯のイメージと少し離れてしまいがちです。 特に酒器などは、あまり形が整いすぎると・・・面白くありません。 多少なりとも形の崩れたバランスで作りたいな!と思っています。

 

そこで電動ロクロを低速で回し、あえてバランスを崩しながら成形して、破綻する寸前でロクロを止めることで成形します(写真中央)。 茶碗成形などの場合は、普通にロクロ成形し、半乾燥したところで手で掴んで形を補正したりしますが・・・酒器の場合ですと、ロクロ成形時にバランスを崩して歪ませた方が、勢いがあって面白い作品が作れるような気がします。

 

電動ロクロも一般的な機種は、どれも力が強く安定して回りますが・・・昔の小さい非力のロクロですと、この手の作品は作り易いです。 力を入れ過ぎると回転が止まってしまいますので、それをうまく使って偏心させながら歪ませていきます。 そしてコントロール不能になる寸前で作品が完成します。 いろいろ条件を変えながら作る酒器作りは、実に楽しいものです。