焼き物実践ガイド/陶芸書籍のご紹介
本日は焼き物に関する書籍のご紹介です。「焼き物実践ガイド」と言う書籍で「樋口わかな」氏による2007年の発行です。 本書は、数ある焼き物を取り上げた本のなかで・・・焼き物全般を理論的に説明した唯一無二の書籍ではないでしょうか?・・・と言いますのも、地学の基礎知識から始まり、焼き物の基礎的な原料のお話、粘土の性質や乾燥や焼成のメカニズムなどを分かり易く説明してくれます。 本書はさらに、釉薬の話に進み、焼成そして歪みや欠陥など・・・実に広範囲な内容を分かり易く解説してくれています。 ですので、少し突っ込んだ陶芸を勉強する場合の登竜門みたいなイメージを持っていました。 昨今、ネットを通じ様々な情報を得ることができますが、どうしても断片的な情報入手に終わる場合も多いような気もしますが、本書は一貫した考えをベースに、実に気持ちよく説明してくれるので、その都度、陶芸のレベルに合わせて参考にできる本だと思います。
陶芸は、発生した事象を捉えて結論を予測するようなことが非常に困難な試みだと思います。
とにかく影響する因子が多いことと、その各々が不確定要素を持っていますので・・・その都度発生する結果に左右されることなく、理論的に結果を捉え、俯瞰的に予測する感性がどうしても要求されてくるのですね。
ですので、本書のアプローチのように化学的(科学的)に起こっている現象を理解できるようになると・・・格段に次のアクションを決定しやすくなります。
本書は、地域の図書館のご利用か、中古本を探すことになると思われますが、ご一読をお薦めいたします。
まあ正直言うと・・・ご自身で所有して、いつでも開ける状態がベストですね(笑)。
陶芸初心者の方が読む場合、わかる部分から少しづつ読み進めると良いと思います。
陶芸に少し慣れてきた方には、「目からウロコ」になるかもしれませんね?
釉薬を自作する場合などは、成分表や化学式に慣れると良いかもしれません。
ではでは 今回もご確認ありがとうございました。