【楽焼の窯道具】自然釉を楽しむ
さいたま市で陶芸をしてます【やまざ器】です。 本日は「楽焼」で使う窯道具について、何点かご紹介させていただきます。「楽焼」は炭を焼いて温度を上げていく焼き方なので、通常の電気窯とは窯道具の様子も違いますので、違う部分に焦点を当てて説明していきますね。
まず写真の筒状の物体と3本の脚がついているモノです。
筒状の物体は「サヤ」と言われる道具土で作られている道具で、元々は薪窯で器を灰や燃えかすなどから守るための容器として考え出されたモノですが、「楽焼」では、器が炭と接触するのを防いだり、底のついた「サヤ」では、器周りの温度を均一化するために使っています。
写真では、3本の支柱が炭の自然釉でベッタリとサヤに張り付いてしまっています。
自然釉は、薪を燃やした登り窯や穴窯でよく話題になりますが、「楽窯」で炭を燃やしても簡単に付着します。 サヤから滴るように付着している薄緑色が自然釉です。 よく「ビードロ」と言われますが、ポルトガル語でガラスのことを「ビードロ」と言うようですが・・・ガラス色の自然釉は、棚板や支柱にもベッタリと付着するので、削り落としながら使用します。
写真の右側に積んであるブロックは、窯の煙突として使う耐火断熱レンガ(ISOLITE LBK-28)です。
よく見ると針金で縛り付けてありますが、何回か使うとすぐにバラバラに割れるので、あらかじめ針金で縛ってから使うと長持ちします。
この耐火断熱レンガのLBK-28は、非常に優秀な材料でできています。一般の耐火レンガで窯を作ったり、煙突に使うと、窯内の温度が十分には上がりません。1200℃以上に温度を上げるなら耐火断熱レンガは必需品ですね。
写真の支柱の間に少しだけ顔を出している物体が五徳と言われる焼き台です。
これもサヤと同様で道具土で作りますが、炎が下から高台に回り込めるような形状で作り、アルミナを塗って器の張り付きを防止します。
しっかりした五徳を作っておくと、炎が高台に回り込み、綺麗な自然釉が付きますのでお薦めです。
「楽焼」は、炭に着火してから焼成完了まで2時間程度ですので、陶芸体験でもお楽しみいただけます。
ぜひチャレンジしてくださいませ。