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陶芸のサプライズ/大宮浦和与野川口

2019/09/07
陶芸のサプライズ

陶芸をしていて一番のサプライズは、やはり窯を開けた瞬間に訪れます! 何回焼成の回数を重ねても、窯の扉を開ける瞬間は緊張の一瞬で・・・喜びも、悲しみも・・・その瞬間に訪れると言っても過言ではありません。写真の一コマは、やはり窯の扉を開けた瞬間のことでした。言葉にすらできない・・・なんと表現したら良いのか?・・・不思議な文様が茶碗の見込みいっぱいに広がっていました。

少し誇張した文章になってしまっていますが・・・(汗)・・・そう言った感動が日常的に起きるのが「陶芸」かもしれませんね? なにしろ1200℃を超える温度で焼成している窯の中は・・・劇的なドラマが起こっていると推測しています。

 

写真の模様は、作者が意識して描いている訳ではなく・・・釉薬が溶ける過程での化学反応による結果です。

ただ化学反応とは言え、予想を上回るサプライズが起こると・・・やはりそれにハマってしまうのが人情ですね。それ以来、なんどもなんども繰り返し焼成しています(笑)。

陶芸用語では、「油滴天目」と言うのですが・・・満天の星空の中に散りばめられた星のような模様を特徴としています。これらは毎回綺麗に焼成できる訳ではなく、焼成条件がぴったり合った時に現れるサプライズなのです。

 

元々は中国より渡来した古い技術によるものですが・・・なぜか日本に国宝に指定されている茶碗もありますし、「曜変天目」と言って、奇跡的な茶碗もやはり国宝になっています。 やはり古来の人々も焼き物のサプライズに驚嘆していたと思うと感動いたします。